「防災の日」全国各地で訓練　富士山噴火を初想定

警視庁と埼玉県警は道路を一時封鎖して、自衛隊車両などを通す初の合同訓練を行った＝１日、東京都板橋区（大橋純人撮影）（写真：産経新聞）
　「防災の日」の１日、南海トラフ巨大地震などを想定した防災訓練が全国各地で行われ、福島県では３年ぶり、静岡県では富士山の噴火を想定した初の訓練を実施した。総務省消防庁によると、参加予定者は４３都道府県で約１３３万人。

　◆液状化

　震度６強の首都直下型地震が起きたと想定し、千葉市で行われた「９都県市合同防災訓練」。東日本大震災で、沿岸部が広範囲に液状化した教訓から、会場では、住民らがアスファルトから噴き出した大量の砂を袋詰めにして「土嚢（どのう）」にする練習に取り組んだ。

　参加した同市若葉区の会社員、宮本あかねさん（３８）は「予想以上に重労働で大変。災害はないほうがよいが、いざというときにも対応できる自信がついた」。ＪＲ千葉駅では、１００人の「帰宅困難者」を誘導する訓練も行った。

　警視庁は神奈川、埼玉両県警と初めてとなる合同訓練を実施。車両を通行止めにするなどの交通規制訓練を県境付近で行った。


【防災ワン店長コメント】
※今年の防災の日は　たまたま日曜日となり広域での参加者が多かったようです。しかしながら想定される災害が『富士山の噴火』と『南海トラフ大地震』などとかなり
身震いするような内容となっており　参加した方々も真剣そのものだったように思います。

ちなみに私が住んでいる千葉には安倍晋三首相が防災訓練の視察に訪れていました。



　◆無線ＬＡＮ

　ＮＴＴドコモ、ＫＤＤＩ（ａｕ）、ソフトバンクの携帯電話大手３社は岩手県釜石市で、無線ＬＡＮを無料開放する初めての合同実験を実施した。

　大規模災害時に携帯電話の通信網が使えなくなっても、利用者に通信手段を確保してもらうのが狙い。

　ＪＲ釜石駅前の交流施設やコンビニで実施。市民ら約７０人が自分のスマートフォンなどを操作して、インターネットにつながることを確認した。友人３人と一緒に参加した釜石市の中西三幸さん（６３）は「災害時にもネットがつながれば安心」と話した。

　◆福島でも

　静岡県は、南海トラフ巨大地震と大津波が発生し、「富士山に噴火の兆候が表れた」との想定で防災訓練を実施した。静岡県が富士山噴火を想定した訓練を行うのは今回が初めて。

　川勝平太知事は「富士山はいつ噴火するか分からない。隣接県とも協力し、しっかりとした避難計画を立てていきたい」と話した。

　福島県では、東日本大震災以降、震災対応などを理由に見送ってきた総合防災訓練を３年ぶりに実施。原子力災害は想定せず、Ｍ７・０の地震と火山活動が活発化したとの想定で、避難訓練などを行った。震災直後に通信網が断絶し、初動の情報収集が遅れたことを教訓に、県から現地へ連絡員（リエゾン）を派遣する訓練も初めて導入した。

出所　：2013年9月2日　産経新聞